有期契約のバイト・契約社員が雇止めされたときの対処法

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ううっ…そんな…何で私だけ…うううっ…
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あ…ごめんなさい…つい感情的になっちゃって…え?…何をそんなに嘆いてるのかって?…あの…実はね、去年から地下アイドルのプロモーション会社で契約社員として働いてるんですけど、上司から「来月の契約更新はしないことに決まったからそのつもりで」って言われてしまって…
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…でもね、他にも契約社員の人…じゃなかった猫はたくさん働いてるんですけど、契約の更新がされないのは私だけみたいなんですよ…他の猫はみんな来月の更新を受けられるみたいだし、これまで勤務してた猫も契約の更新がされなかったことなんて一度もなかったから、てっきり私も契約の更新が受けられるものだって思い込んでたんですよね…だから上司から「契約の更新はしない」って言われたことがあまりにもショックすぎて…
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それで、学生時代のお友達の『まにゃったん』に相談したら「労働トラブルの解決方法だったらトルティーヤっていう猿に聞けばなんでもタダで教えてくれるよ」って教えてくれて…それで今日はトルティーヤっていう猿のおうちの近くまで大嫌いなパパの車で送ってもらったんです…
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…え~っと…『まにゃったん』が書いてくれた地図だとこの辺にトルティーヤっていう猿のおうちがあるはずなんだけど……ん?…なんだあれ…?
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【バイト・パート・契約社員の契約が更新されず雇止めされる場合の対処】
アルバイトやパート、契約社員などの雇用形態で働いている場合、会社との雇用契約は「〇年〇月から〇年〇月まで」といったように、その働く期間が一定期間に制限される「有期労働契約(期間の定めのある雇用契約)」になっている場合が多いのではないかと思います。
このような「有期労働契約(期間の定めのある雇用契約)」で会社との雇用契約が結ばれている場合、契約上はその契約期間が満了した時点で会社との間の雇用契約が「更新」なされなければ「雇止め」として会社を退職しなければならなくなる(端的に言うと”クビ”になる)のが基本的な取り扱いです。
しかし、アルバイトやパート、契約社員に代表される「有期労働契約(期間の定めのある雇用契約)」で働く労働者からすれば、いくら雇用契約で「〇年〇月から〇年〇月まで」と働く期間が制限されているからといって、いったん「雇止め」を受けてしまえば収入の道を絶たれてしまうわけですから、「雇止め」されることは死活問題であって容易には受け入れがたいものがあります。
では、このような「有期労働契約(期間の定めのある雇用契約)」の場合には、契約どおり会社側の「雇止め」が認められてしまうと考えて問題ないのでしょうか?
それとも、アルバイトやパート、契約社員として働く労働者の保護のため「雇止め」も一定の範囲で制限されると考えると考えてよいのでしょうか?

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プロローグ

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タイガー!ファイヤー!サイバー!ファイバー!…え~っと、その後なんだったけ?……あっそうだ…ダイバー!バイバー! ジャージャー!!……
…あの~…すみませんオタ芸のお取込み中に申し訳ありませんが…このあたりにトルティーヤっていう…
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…え?トルティーヤ?トルティーヤは俺だけど何?…なんか用?…タイガー!ファイヤー!サイバー!ファイバー!!……
あの…お友達の『まにゃったん』から紹介してもらってきたんですけど、契約社員の雇止めのことでちょっとお聞きしたいことがありまして…
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え?…『まにゃったん』?…あ~あのしょっちゅう労働トラブルに巻き込まれて相談に来る猫のことね…でも今日はダメ、今晩のライブの練習しなきゃなんないからさ…それにそもそも初対面の猫にそんなこと教えなきゃいけない義理もないしね…だからさっさと帰ってくれる?…タイガー!ファイヤー!サイバー!ファイバー!!…
え~そんな…教えてもらえたらお礼に牛タンの引換券あげようと思ってたのに…あ~あ~…もったいないから誰か他の猫に転売でもしようかな…
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え?牛タンの引換券?…え~っと雇止めの問題って具体的にどういうトラブルなのかな…?

契約期間に定めのある有期労働契約であっても会社が自由に契約の更新を拒否できるわけではない

あの…実はですね、今わたし地下アイドルをプロデュースする会社で働いてるんですけど、1年ごとに契約の更新が必要になる契約社員として採用されてるんですよ…
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なるほど、契約期間が1年の「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」で1年ごとに契約の更新があるってことになってるわけね…
そうなんです…で、来月の末で働き始めてちょうど1年経つから来月の月末までに契約の更新をしてもらう必要があったんですけど、昨日上司の猫に会議室に呼び出されて「来月の契約更新はしないことに決まったからそのつもりで」って告知されてしまって…だから、来月一杯で今の会社を辞めさせられることになっちゃったんです…
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あ~…有期契約の更新が認めてもらえないってことが確定しちゃったわけね…来月の末で「雇止め」されるのを告知されたってことか…
でも…他のみんなは契約の更新が受けられるみたいで来月で雇止めされるのって私だけなんですよ…それに今までだって契約の更新がされなくて辞めてった猫なんていなかったし…しかも、先月全従業員を対象に個別面談が社内で実施されたんですけどその時は上司の猫も「次の更新のときは正社員になってもらう可能性があるからそのつもりでいるように」って言われてたんですよ…それなのに突然雇止めなんて…なんか納得できないんですよね…
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ん?…なんだ、そういった事情があるんだったらその雇止めの無効を主張して争うことはできるかもしれないね…
え?…雇止めの無効?…契約を更新してもらうことができるってことですか?
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う~ん…必ずしも契約を更新してもらえることになるかはわからないけど、今の話を聞いた感じだと会社が有期労働契約(期間の定めのある雇用契約)の契約更新をしなかったことは法律上「無効」って判断される可能性が高いから、法的な手続きで争えば会社が雇止めを撤回することで契約の更新に応じてくれたり、そうでなくても慰謝料とか契約が更新されていた場合に受け取れる賃金の支払いが受けられる場合もあると考えられるんだよ。

「雇止め」が「無効」と判断される場合

え~っ!…そーなんですか?
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うん。アルバイトとかパートとか契約社員で雇われる場合は契約期間が「〇年〇月から〇年〇月まで」っていうように一定の期間に限定されてその期間が満了したときに契約の更新が必要になるっていう雇用契約が結ばれる場合が一般的なんだけど、こういった契約は法律上「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」って呼ばれてるんだけど…
期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)…
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そう。「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」。…で、この「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」では契約期間が一定の期間にあらかじめ定められていて労働者の側もその契約期間が満了して契約が更新されなければ退職を余儀なくされることをあらかじめ理解したうえで契約に合意してるわけだから、契約期間が満了する際に会社が契約を更新しない場合…つまり解約期間が満了して「雇止め」された場合は、労働者はそれを受け入れなければならないのが基本になるんだ。
…な~んだ…じゃ、やっぱり会社が契約の更新をしてくれなかったら辞めなきゃダメじゃないですか…
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いや、基本的にはそうなんだけど、労働者側で「契約期間が満了しても雇止めされずに契約の更新がなされるだろう」っていうような期待や信頼を抱くような会社側の言動があったような場合であったり、契約の更新が繰り返されてて実質的に「期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)」と変わりないような状態で働いているような場合には、会社の「雇止め」が制限されて「雇止め」が「無効」って判断されることがあるんだよ。
うそっ…そーなんですか?…でも、具体的にどういったケ-スだと「雇止め」が無効って判断されることがあるんですか?
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(1)他の有期労働者で雇止めされたケースがないような場合

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有期労働契約の「雇止め」が無効って判断される場合はいくつかあるんだけど、代表的なのは他の労働者のほとんどが契約を更新されていて実際に雇止めされたケースがほとんどないような場合が挙げられるかな…
他の有期労働者で雇止めされたケースがない場合?…他のみんなが契約を更新されてたら雇止めが無効になるってこと…?
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まぁ…ざっくりいうとそんな感じになるかな…例えば、過去にその会社で有期労働契約で働いてる労働者のほとんど全てが契約期間が満了しても継続して雇用されていたり、自分から退職を希望しない限り契約が更新されるのが常態化しているような会社では、仮にその会社に「有期労働契約(期間の定めのある雇用契約)」として雇われたとしても、雇い入れられた労働者としては「この会社では過去に契約期間の満了で雇止めになった労働者はいないから自分も契約期間が満了すれば契約を更新してもらえるだろう」っていう期待を持つのが普通だよね…?
う~ん…確かにそうですね…過去に契約期間の満了で更新が拒否された人…じゃなかった猫がいないって聞いてたら、その会社に有期労働契約で採用してもらったとしても、契約期間が満了すれば自動的に契約が更新されるだろうって考えるのが自然ですね…
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だとすると、そういった労働者の期待も保護する必要があるから、そういった過去に雇止めされた事例がほとんど無くて有期労働契約の契約期間が満了しても契約が更新されるのが常態化してるような会社では、「雇止め」が「解雇」と同じように扱われて「雇止め」が「無効」って判断されるケースがあるんだ。
「雇止め」が「解雇」と同じように扱われて「無効」になる…?それどーゆーこと…?
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会社が労働者を解雇する…つまり「クビ」にするケースでは会社の一方的な判断で労働者を退職させることになるわけだから「解雇」は法律で厳格に制限されてるんだ…具体的には労働契約法の16条で「客観的合理的理由」と「社会通念上の相当性」がない限り「解雇」は無効って判断されることになるんだよ。
【労働契約法16条】
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
う~ん…でも私の場合は「期間の定めのない雇用契約(有期労働契約)」で契約期間が満了して契約が更新されなかっただけの「雇止め」のケースだから、「解雇」に関する法律は関係ないんじゃないですか?
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…確かに本来はそうなんだけど、さっきも説明したように、その会社の有期労働者のほとんど全てが契約期間が満了しても継続して雇用されているような場合は労働者としても「雇止めされることはない」って期待を持つのが自然だから、形式的には「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」で雇われてるとしても実質的には「期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)」で雇われているのと変わりないって考えられる。…だから、会社側が「雇止め」つまり会社が契約期間の満了を理由に契約を更新しない場合は「解雇」がなされたのと同様に考えて、解雇の要件を規定した労働契約法16条の規定を用いて(※これを専門用語では類推適用といいます)その「雇止め」の有効性が判断されることになってるんだよ。
う~ん…有期雇用契約の雇止めは「解雇」ではないけれども、それまで雇止めされる労働者がほとんどなくて労働者の側で「契約更新はされるだろう」っていう期待を持つような状況が続いてる会社では「雇止め」も「解雇」と同じように扱われるってこと?
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そうなんだ。だから『かにゃ』ちゃんのようにこれまで有期労働契約で働いてきた労働者のほとんど全てが契約期間が満了した後も引き続き働くことができていたり、他の有期労働者のほとんどが契約更新を受けているような状況では『かにゃ』ちゃんの方でも「私の契約も更新されるだろう」っていう期待を持つのが自然だから、『かにゃ』ちゃんの雇用契約は「1年間」っていう「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」ではあるんだけれども実質的には「期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)」と同一と考えて問題ないって言える。
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そうすると『かにゃ』ちゃんの契約期間が満了する来月で契約が更新されないっていう「雇止め」も「解雇」と同じと考えていいことになるから労働契約法16条の規定に基づいて厳格に判断されることになる。だから『かにゃ』ちゃんのように有期雇用契約の期間が満了して契約が更新されないようなケースでも、会社の雇止めが無条件に認められるわけじゃないんだよね。
なるほど~…あの…でもですよ、仮に会社の雇止めが労働契約法16条の解雇の規定で厳格に判断されるっていってもその労働契約法16条に書かれてる「客観的合理的な理由」とか「社会通念上の相当性」とかがあれば会社の雇止めも認められるってことですよね?…だったら私の受けた雇止めも「有効」って判断されることもあるんじゃないですか?
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その可能性はあるね…ただ、解雇の要件を規定した労働契約法16条の規定はとても厳格に判断されるから、会社が労働者を解雇する場合のほとんどのケースでは無効って判断されることが多いんだよね。……だから『かにゃ』ちゃんの雇止めのケースで「客観的合理的理由」とか「社会通念上の相当性」が認められる可能性はあまり高くないって考えられるんだよ。
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それに『かにゃ』ちゃんのケースでは他の有期雇用契約の猫はみんな契約が更新されて『かにゃ』ちゃんだけが来月で雇止めされるって話でしょ?…だとしたらその雇止めに「客観的合理的理由」があるとは到底思えないから、『かにゃ』ちゃんの雇止めが労働契約法16条の規定に照らして有効って判断される可能性は限りなくゼロに近いんじゃないかって思うんだよね。
なるほどね~…だから会社の雇止めが無効だって主張も成り立つことになるんだ…
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(2)会社から長期の継続雇用が期待できるような言動を受けていた場合

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それから、会社側から長期の継続雇用が期待できるような言動を受けているような場合も、雇止めが無効と判断されるケ-スがあるんだよね。
「会社側から長期の継続雇用が期待できるような言動を受けているような場合」?…具体的にどういう場合ですか?
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具体的には、さっき『かにゃ』ちゃんが言ってたように「今度の更新で正社員になるかもしれないよ」とか言われるのが代表的なケ-スとして挙げられるよね…どうしてかっていうと、そういう風に「正社員になるかもしれないよ」とか上司に言われたら「このままずっとこの会社で働くことができるんだ」って期待を持つのが当然でしょ?
う~ん…確かにそうですね…「正社員になるかもしれいよ」って言われた時点で「そのままずっと定年まで勤務できるんだ」って妄想してましたから…
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…そうするとさっき説明したのと同じように、『かにゃ』ちゃんの雇用契約は形式的には「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」なんだけれども、実質的には「期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)」で雇われているのと変わりないって考えられる。…だから、会社側が「雇止め」つまり会社が契約期間の満了を理由に契約を更新しない場合は「解雇」がなされたのと同様に考えて、解雇の要件を規定した労働契約法16条の規定を用いてその「雇止め」の有効性が判断されることになってるんだ。
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…で、さっきと同じように労働契約法16条の規定はとても厳格に判断されるから『かにゃ』ちゃんの雇止めは権利の濫用って判断されて無効になるって考えられるんだよ。
そっか~…そーゆーふーに考えればいいんだ…
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