入社前研修の欠席を理由に内定を取り消されたら?

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ど、ど、ど、どーしよー!!
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みなさん!『まにゃったん』の話を聞いてください!今日突然、内定先の会社から「採用内定取消通知書」が送られてきて、内定を取り消されてしまったみたいなんです!!
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理由はわかってるの…。「こんど入社前研修を欠席したら内定を取り消すかもしれないよ」って担当の人に言われてたんだけど、卒論を仕上げられなくて研修を欠席しちゃったから…
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でもね…しょうがないじゃない?だって最近、ずっと会社の研修が続いてたし、それに課題とかもたくさん出されて卒論書き上げる時間が全然取れなかったし…これ以上研修に出てたら卒論の提出期限までに仕上がんなくて卒業できなくなっちゃうんだもん…
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あ~でも…内定取り消されちゃったら、また就職活動やり直さないといけないよ~…どうしたらいいんだろ…
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【入社前研修の欠席又は出席拒否を理由に内定を取り消されてしまう問題】

日本では、内定後入社予定日前までに入社前研修(内定者研修)を実施する企業が多くあります。

この入社前研修(内定者研修)、本来その出席は内定者の自由であるべきなのですが、会社によっては出席を強制したり事実上出席を義務付けている場合があり、またそのような会社では研修の欠席者や出席を拒否する内定者に対して内定の取消を行うところも少なくないのが実情です。

では、実際に内定先の企業が実施する入社前研修(内定者研修)を欠席ないし出席を拒否したことを理由に内定を取り消された場合には、具体的にどのような対処を取ることができるのでしょうか?

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自分がどうしたいか、を決めるのが先決

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あ~…やっぱいぶりがっこうめえなー…やっぱバナナのお供はいぶりがっこに限るな~…
あっ!トルティーヤ先生!!
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どうも…秋田県猿もいぶりがっこが好き、チンパンジーのトルティーヤです。ん?その声は…おや?ネコさん、どうしたんだい?
今日突然、内定先の会社から「採用内定取消通知書」が送られてきて内定を取り消されてしまったみたいなんです。
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おやおや…それは大変だね…で、内定を取り消された理由は…?
取消通知書には理由が何も書かれていないんです…でも、実は会社の人に「こんど研修を欠席したら内定の取消もあり得るからね」って言われてたんですけど、先週行われた入社前研修を全部欠席しちゃったんです…
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卒論書く時間がとれなくて提出期限に間に合わなくなりそうだったから…だから、たぶんそれが原因だと思います…
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なるほど、出席するようにって言われてた入社前研修を欠席したことを理由に内定を取り消されたということなんだね。
はい。それしか考えられません…トルティーヤ先生、どうしたらいいでしょうか?
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そうだね~…で、まにゃったんはどうしたいんだい?
…どうしたいって?
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あくまでもその会社に就職したいと思ってるの?それとも他の会社を探してもいいと思ってるの?
う~ん…どうなんだろ?…この会社に就職したいかって言われると…卒論書くために研修を休んだだけで内定を取り消すような会社はあんまり良い会社じゃないような気もするし…
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でも、かといってこれから就職活動を再開しようと思っても、もうほとんどの企業で採用選考は終わっちゃってるから来年の新卒者と一緒に第二新卒で就職活動をするしかないのが現実だし…
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正直言って分かりません…どうしたほうがいいんでしょうか?
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困ったね…。まぁ、この場合の解決方法は2つ…正確にいうと3つしかないから、とりあえずその具体的な方法を解説しておくことにしようか?考えられる解決方法を理解したうえでこれからどうするか考えてみてはどうかな?
はい!トルティーヤ先生、お願いします!
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入社前研修を欠席ないし出席を拒否したことを理由に内定の取消を受けた場合の対処法

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入社前研修を欠席又は出席を拒否したことを理由に内定を取り消された場合の対処方法は、あくまでもその会社で働くために「内定の取消の無効(取消)を訴えていく」か、それともその会社で働くことは諦めて「内定の取消を受け入れたうえで他の会社を探す」か、のどちらかしかないのが現実なんだ。
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ただし、「内定の取消を受け入れたうえで他の会社を探す」にしても、一般企業の採用選考がほとんど終了した今頃になって内定を取消された結果、新卒で就職活動をする機会を失ってしまったのは事実なんだから、対処の方法によっては会社からいくらかのお金を支払ってもらうことはできると考えられる。
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だから、仮に「内定の取消を受け入れたうえで他の会社を探す」場合であっても、「内定を取り消した会社に金銭の支払いを求めたうえで他の就職先を探す」場合と、「内定を取り消した会社に何も請求しないで他の就職先を探す」場合の2とおりの手段があるから、結局はこの3つの方法からどれかを選択するしかないと思うんだよね。
なるほど…そっか。まず自分がその内定を取り消した会社で働きたいのか、それとも他の会社を探すのでも構わないのか、を決めるのが先決なんですね。
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…で「あくまでもその会社で働きたい」って思うんだったら、内定を取り消した会社に対して「内定の取消の無効(取消)」を訴えていく。
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…そうではなくて、仮に「他の会社を探すのでもかまわない」って思えるんだったら、内定を取り消した会社に対して「新卒で就職する機会を失ってしまった損害を埋め合わせるお金を請求したうえで他の会社を探す」か、それとも内定を取り消した会社に「お金を請求せずに単に他の会社を探す」か、どちらかを選択するっていうことになるんですね?
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そうだね。ただ、この後で説明するように、内定を取り消した会社に対して「内定の取消の無効(取消)を訴える」場合や「新卒で就職する機会を失ってしまった損害を埋め合わせるお金を請求する」場合は「労働局に紛争解決援助の申し立てを行う方法」と「弁護士や司法書士に依頼して裁判で訴えていく方法」の2つの手段を選択することができるから、細かく考えると5つの方法があることになるね。もっとも、それはあくまでも手続きの違いに過ぎないから、対処方法としてはさっき言った3つの方法からどれかを選択するしかないと思うんだよね。

(1)内定取消の無効(取消)を主張して会社と争う場合

あくまでも内定を取消された会社で働きたい場合は「内定の取消の無効(取消)」を求めて会社側に訴えていくしかないんですよね?
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そうだね。内定を取り消された以上、会社側は『まにゃったん』を雇い入れる気はない。だから法的な手段を使って「内定の取消の無効(取消)」を訴えていくしかないのが現実だよね。
具体的にはどうすればいいんですか?
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この場合にとり得る方法は2つ。一つは「弁護士や司法書士に依頼して示談交渉や裁判を行う」方法、もう一つは自分自身で「労働局に紛争解決援助の申立てを行う」方法。このどちらかを選択して内定を取り消した会社に「内定の取消の無効(取消)」を訴えていくしかないだろうね。

ア)弁護士や司法書士に依頼して示談交渉や裁判を行う場合

弁護士や司法書士に依頼する場合は具体的にどうやって解決されるんですか?
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弁護士に依頼した場合は、まずその依頼を受けた弁護士が内定を取り消した会社に対して「内定の取消の無効(取消)」を主張して内定取消の撤回を求める示談交渉を行うのが基本になるだろうね。
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…で、その示談交渉で会社側が内定の取消を撤回すればそれで済むけど、仮に会社側が撤回に応じない場合は弁護士(又は司法書士)が裁判所に「内定の取消の無効(取消)を求める訴え」を起こして裁判で解決を図ることになるんだ。
なるほど…弁護士(または司法書士)に依頼した場合はまずその弁護士が会社に内定の取消を撤回するよう交渉を行うことになるんだ…それで会社が話し合いに応じる場合はそれで終わるけど会社側が拒否する場合は裁判で決着を付けるっていうことになるんですね?
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そうだね。ただ、話し合い(示談交渉)で会社側が内定の取消を撤回すればすぐに終わるけど、裁判になった場合は判決が出されるまで最低でも半年、長ければ1年以上かかるのが一般的だし、会社側が控訴や上告をした場合は裁判が終わるまでさらに何年も必要になるから、その覚悟は必要になるだろうね。
そっか…裁判になると長期化することもありえるから、仮に勝訴して内定取消の撤回が認められたとしても実際に入社できるのは何年も先になるかもしれないっていうことになっちゃうんだ…
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そうなんだ。ただ、裁判には「労働審判」っていう原則3回の審理で結論を出す手続きも用意されているから、実際に依頼する弁護士や司法書士とどのような裁判手続きを利用して解決を図るのが一番適しているのか十分に打ち合わせをすることが必要になるだろうね。
裁判っていってもいろんな手続きがあるんですね…
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ただ一つ質問があるんですけど、その裁判や労働審判なんかの裁判所の手続きを利用したとしても、そもそも「内定の取消の無効(取消)」ってそんなに簡単に認められるものなんですか?会社側の主張が認められてこっちが敗訴してしまうようなことはないんですか?
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良い質問だね。もちろん裁判所が判断することだから会社側の主張が認められて「内定の取消の無効(取消)」が認められず敗訴してしまうことも可能性としてはゼロではないよ。
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ただね、「内定の取消」は「採用内定当時知ることができず、また、知ることが期待できないような事実」が採用した後に明らかになって、その事実を理由として採用内定を取り消すことが「客観的に合理的と認められ、社会通念上相当として是認することができる」場合でなければ認められないというのが最高裁判所の判例(大日本印刷事件:最高裁昭54.7.20)で確定しているから、会社側の主張が認められることはまず考えられないんだ。

最高裁の判例→大日本印刷事件:最高裁昭54.7.20

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それにね、最近の下級審の裁判例でも、大学院の学生が博士課程修了のために入社前研修を無断欠席して内定の取消を受けた事案で「本来入社後に行われるべき研修等によって学業等を阻害してはならない」と判断されたもの(宣伝会議事件:東京地裁平17.1.28)があってこの判断が定着しているから、内定の取消の無効(取消)が認められない可能性は限りなくゼロに近いと考えて問題ないと思うよ。
なるほど…裁判になると解決するまでに時間はかかる場合があるけど、敗訴することはまず考えられないってことになるんですね…
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