退職届と退職願はどこが違う?

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あれ~?…たしかこの辺のはずなんだけどな…
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あ~…油揚げ食いてーなー…油揚げ食いてー…
あの~…すみません…このあたりにトルティーヤってゆーお猿さん住んでいませんでしょうか…?
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え?…トルティーヤは私ですけど…でも猿じゃなくてチンパンジーだけどね…
あ、あなたがトルティーヤ先生でしたか…どうも失礼しました…私、ねこりんご軍団の副軍団長をやってる『にゃとこ』ってゆーんですけど、今日はちょっと質問したいことがあってきたんです…
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なにそれ…「ねこりんご軍団」とか知らねーし…それにそもそもなんで初対面の猫の質問に応えなきゃいけねの?…困るんだよね、最近やたらと相談に来る猫が増えてて… 
でも、かりんちゃんに相談したら「分かんないことがあるんだったらトルティーヤ先生に聞いてみなよ~」って言ってましたよ…?
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誰だよその『かりんちゃん』って…
…それにかなさんも「トルティーヤ先生に聞いてみた方がいいんじゃない?」って言ってたし…
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だから誰なんだよ『かなさん』ってやつも、うるせーなー……で何?、何が知りたいわけ?
あの、退職届と退職願ってどう違うんですか?
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退職届と退職願…?
はい…いま私、猫カフェでバイトしてるんですけど来月から2泊3日でロシアに短期留学することが決まったんでバイトを辞めようと思ってて…
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短けーな…2泊3日って短けーな…2泊3日で辞める必要ねーだろ…
でもかりんちゃんに「それだったらバイトも辞めときなよ~」って言われたんで……それでバイト先に退職届を出そうと思ったんですけど「退職届」って書けばいいのか「退職願」って書けばいいのか分からなくなっちゃって…で、かりんちゃんに聞いてみたら「トルティーヤ先生に聞いてみなよ~」って言われたんです…
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だからそのさっきから登場してくるかりんちゃんって誰なんだよ…
【退職届と退職願は違うのか?】
勤務先の会社を辞める場合は会社に「退職届」や「退職願」を提出して退職の意思があることを伝えるのが一般的ですが、その会社に提出する「退職届」と「退職願」では何か法的な効力が異なるのでしょうか?
「退職”届”」と「退職”願”」では文言が異なるため、その性質に違いがあるのかという点に疑問が生じます。

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退職届と退職願で法律上の効果が異なることはない

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まあ、結論から言わしてもらうけど、退職届と退職願は法律的に考えたら全く同じだから。
え?…同じなんですか?
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そう同じ。退職するときに会社に提出する書類に「退職届」って書こうが「退職願」って書こうが、その「届」と「願」の文字の違いで何か法律上の効果に違いが生じることはないよ。
え~?…でもインターネッコでニャニャったら、いろんなブログなんかに「退職届」は「100%退職するっていう意思を会社に伝えること」で「退職願」は「会社に退職してもいいですか?ってお願いすること」って書いてありましたよ?
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そういう風に解説してるサイトがあるかもしれないけど、そういう風に「退職届」と「退職願」っていう「文字の違い」で退職に関する法律上の効果を区別して判断した過去の裁判例は少なくとも俺が調べた範囲では存在しないから、そういった解釈は正しいとは言えないよ。
え~…そーなんですか?
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そもそも「期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)」では退職するのに使用者の承諾は必要ない

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そもそもだね、会社との雇用契約(労働契約)が「期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)」…つまり「〇年○月~〇年○月まで」といったように契約期間が決められてなくて終身雇用として定年まで勤務することが前提になってる「正社員」で雇われてるような場合なんだけど…そういった「期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)」の場合の退職方法については民法の627条1項に規定があって…
【民法627条1項】
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申し入れの日から2週間を経過することによって終了する。
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この条文を見てもわかるように、「期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)」の労働者が会社を辞める場合は会社に「解約の申入れ」…つまり「退職する意思があることを伝える行為(退職の意思表示)」があれば、その「退職の意思表示」が会社に到達した日から「2週間を経過した日」で会社との間の雇用契約(労働契約)は「解約」されるわけで、「会社の承諾」なんて要件になっていないんだから、会社を退職する(会社との雇用契約(労働契約)を解約する)のに会社の承諾なんて必要ないんだよ。
え?…正社員の場合は会社を辞めるときって会社の承諾なんていらないんですか?
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そう、会社の承諾なんていらない…まあ、正確に言うと「正社員」だから会社の承諾がいらないわけじゃなくて正社員に代表される「期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)」の場合には会社を退職するのに会社の承諾はいらないってことなんだけどね…
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まぁ、とにかく勤務先の会社との契約が「期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)」である労働者がその勤務先の会社を退職する場合は、会社に提出する書面に「退職届」って書こうが「退職願」って書こうが「会社に退職する意思表示を伝えた」って事実には変わりないんだから、その文書の表題が「退職届」でも「退職願」でも、その文書が会社の受理権限のある人…じゃなかった猫に到達した日から2週間が経過した時点で無条件にその会社との間の雇用契約(労働契約)は解約されることになる。
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つまり、会社に提出するのが「退職届」でも「退職願」でも、会社との間の雇用契約(労働契約)が「期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)」の場合は、会社に到達した日から2週間が経過すれば「退職した」って効力が生じるわけだから、「退職届」と書いた文書を提出しようが「退職願」と書いた文書を提出しようが、会社を退職できることに違いはないんだよ。
へぇ~…そ~だったんだ…らんぜにも教えとかないと…
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誰だよ、らんぜって…

更新が必要な「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」でも退職届と退職願に違いはない

あの~…でもトルティーヤ先生、私バイトで雇われてて「2年ごと」に「契約の更新」を受けることが必要ってことになってるんですけど、その場合は「期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)」ってことにならないからその民法627条1項の規定は当てはまらないんじゃないですか?
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契約の更新があるの?…その場合は確かにその民法627条1項の規定は適用されないけど、そういった「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」だったとしても結論は変わらないよ。
え~…どーしてですか?
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バイトとかパートとか契約社員とか契約期間が「〇年○月~〇年○月まで」っていうように限定されててその期間が経過したら契約の更新がされない限り会社を退職させられてしまうようないわゆる非正規労働者に代表される「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」の労働者が退職する場合は、会社との契約で「〇年○月~〇年○月まで」といった契約期間は働くっていうことを約束してるわけだから、その会社との間で合意した契約期間の途中で退職することは契約違反ってことになるんだけど…
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仮に会社との契約がそういった「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」であったとしても「やむを得ない事由があるとき」は「直ちに」契約の解除…つまり会社を退職することが認められてるって民法の628条に規定されてるから、「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」の労働者が「やむを得ない事由」で退職する場合も「会社の承諾」なんてなくたって会社を辞めることが可能なんだ。
【民法第628条】
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。
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だから、「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」の労働者が「やむを得ない事由」が発生したことを理由に会社を辞めたいと思う場合には「退職届」を提出しようが「退職願」を提出しようが、たとえ会社が「辞めさせないぞ!」って言ったところでその「退職届」なり「退職願」なりが会社の受理権限のある人…じゃなかった猫に到達した時点で会社との間の雇用契約(労働契約)は解約…つまり「会社を退職した」っていう効果は生じるわけだから、会社に提出する書類に「退職届」と記載しようが「退職願」と記載しようが、その効力に変わりはないんだよね。
へ~そ~だったんだ…でも、その「やむを得ない事由」がなかったときはどうなるんですか?
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「やむを得ない事由」が無かったとしても「契約期間の初日から1年を経過した日」以降は「いつでも退職することができる」って労働基準法の137条に規定されてるから、「契約期間の初日から1年を経過した日」以降は会社に「退職の意思表示」をすることで「いつでも」退職は可能で退職することは可能だよ。
【労働基準法第137条】
期間の定めのある労働契約(中略)を締結した労働者(中略)は、(中略)民法第628条の規定にかかわらず、当該労働契約の期間の初日から一年を経過した日以後においては、その使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる。
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だから、その「契約期間の初日から1年を経過した日」以降であれば「退職届」を提出しようが「退職願」を提出しようが、仮に会社が「退職を認めない!」って言ったところで「退職した」っていう効力は生じるわけだら、「退職届」と「退職願」で法律上の効力に違いは無いんだよ。
なるほど~…そーゆことだったんですね…あやねちゃんにも教えてあげよっと…
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あやねちゃんって誰だよ…

エピローグ

じゃあ、え~っと…私の場合は「2年ごとの更新」ってことで猫カフェのバイトを始めて、最初に働き始めたのが去年の4月だったから…
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それだったら「期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)」で「契約期間の初日から1年を経過した日」を既に超えてるってことになるから、さっき説明したように労働基準法の第137条の規定に基づいて「いつでも」退職することができるってことになる。だから、会社に「退職届」を出そうが「退職願」を出そうが、たとえ会社に「退職は認めない!」って言われようが退職することはできるってことになるよね。だから「退職届」と「退職願」に違いは無いんだ。「退職届」も「退職願」もただ字が一文字違うだけで効果に変わりはないんだよ。
ほえ~知らなかった…りんごさんにも教えてあげなきゃ…
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だからその『りんごさん』ってのも誰なんだよっ!!
あの~…すみません…わたしそろそろ白米食べに行かないといけないんでもうこの辺で帰ってもいいですか…?
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帰っていいですかって…お前が質問があるって押しかけてきたんだろっ!!
…そんなこと言ったって、かりんちゃんに行けって言われただけだし…とにかくもう帰ります、ニャニャニャニャ―っ!!
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だから、かりんちゃんって誰なんだよ…
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